合宿免許の比較的優位性

時間が取れれば、少なくとも経済的には合宿免許はお得であると思う。私は有給休暇と5月の連休をフルに活用して合宿免許で免許を取得した。食事宿泊費込みで20万円弱。往復の新幹線代金も合宿終了後最終日に貰えた。何より職場に迷惑をかけられないので、落ちるわけにいかず、一生懸命にやれた。路上教習が地元でないので、地理的に不利ではあるが、そこは頻繁に散歩してカバーした。
20代後半で初めて車の免許をとった。教習所通いは予約を取るのも大変できつかった。教習所に来ている人は、思い切り若い人か、おばさんが殆どで、私のような中途半端な年齢の人は見当たらなかった。簡単だろうとなめてかかった教習は結構つらく、ハンコが貰えなかった時はとても悲しく、実際1回泣いてしまった。試験は無事に通過したが、結局今はペーパードライバーになってしまった。
 ■全体最適理論で利益率向上も

 財政悪化が招いた欧州の経済危機、雇用問題を抱える米国のドル安誘導などを背景に歴史的な円高が続き、日本の輸出企業を苦しめている。政府・日銀の金融政策や財政出動を「不十分」とする声は根強いが、国内外の情勢を総じて考えると円高傾向はしばらく続きそうだ。大手企業のみならず、中小企業までも海外移転を迫られているが、国内にとどまって生き残るすべはないのだろうか。

 ◆企業努力は限界か

 過去の円高局面でも、企業は工夫を凝らして乗り切ってきた。1985年のプラザ合意のあと、円は1年間でドルに対し約4割切り上がった。急激な環境変化に苦しんだ輸出企業は日銀の大幅利下げを支えに生産性の高い新鋭工場を新設。また賃金の安いアジアに工場を移転するなどコストカットも進めた。その結果、2年後には国全体で5%の成長を確保した。

 その後の円高局面でも、中国やアジア各国に汎用品の生産拠点を移してコスト圧縮を加速。それでも収まらぬ円高に、海外移転は最先端技術部門や研究開発拠点に広がり、大企業を支えた中小企業も巻き込んだ。

 日本のモノ作りはひとつの節目に達しつつある。78万人の雇用を抱え、全製造業の15・3%の出荷額を生み出す基幹産業の自動車ですら、国内では利益を出すのが難しくなっている。平成23年3月期の大手5社の決算で、海外関連会社を含めた連結決算では1兆6397億円の営業利益を確保しているが、国内単独決算では5077億円の赤字に陥っている。5社ベースでは、対ドルで1円高くなると734億円の損失となる。

 こうした状況では多くの企業が海外移転を不可避と考えても無理はない。特に新興国向けのローエンド製品の製造は、日本の高コストは見合わない。部品調達から生産に至るまですべてを現地コストで行う必要がある。日本企業は価格よりも性能や品質を重視してきたが、より安さが求められるのが新興国市場だ。

 ◆悩む中堅・中小企業

 海外生産の成果として、冷蔵庫やデジカメなどで超低価格商品の新市場が生まれた。この市場を相手にする企業なら、海外移転は避けられまい。しかし、中堅・中小企業となると、海外移転は簡単ではない。現地での用地や設備確保、労務管理、営業活動などが難しいうえ、収益も良くてトントンという程度のケースが少なくないという。

 このため、経営者は迷いに迷う。先進国向けの性能重視の製品の場合、生産性向上で利益率を改善させ、生産期間の圧縮、納期順守などの価格を超える競争力をつければ、国内生産を続けられる可能性が出てくるからだ。

 埼玉県にあるケーブル会社も円高とコスト競争に苦しんでいた。中国進出などの困難さを知っていたため国内製造の道を模索していた。そのためには、限界まできていると思われたコスト削減をさらに進める必要があった。

 乾いた雑巾(ぞうきん)をさらに絞るために活用したのが、物理学者、エリヤフ・ゴールドラット博士が提唱し、自身が設立したAGIが開発したTOC(制約条件理論)と呼ばれる生産改革プログラムだ。組織のつながりを阻害するボトルネック(制約)を解決することで全体最適を目指す理論で、軍隊や自治体などの組織改革にも用いられている。

 この会社がAGIジャパンの助言に基づき、仕掛在庫(製造過程に入る前の材料在庫)を適正量にし、生産工程を見直した結果、生産期間が15日から2・8日に短縮できた。在庫額も6億円から37%減りキャッシュフローが改善した。このほか、繁忙期の休日出勤をほぼゼロにし、同じ人件費で生産量を4割アップさせるなどの効率化にも成功。為替差損を吸収して国内にとどまることができた。

 ◆もう一段の効率化で

 TOCプロジェクトの主な実績は別表に示す通りだ。利益率向上で円高耐性をつけ、さらに、価格以上の競争力を得る可能性がある。ローエンド市場を狙う企業にとっても有効だろう。

 企業の海外移転は新たな製品市場を生み出す一方で、国内雇用や内需を縮小させるなど国力衰退につながりかねない危険もある。何より、無理な海外移転を迫った場合、従業員の負担は計り知れない。

 「TOCは複雑に見える諸問題にシンプルな解決策を提供する全体最適アプローチ。診断費用はかからないので、どのくらいの効果があるのか試算してみてはどうか」(久道雅基AGIジャパン社長)。円高を嘆く前に、日本国内に残る可能性を探ってみる価値はある。

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